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著者 浅白深也 イラスト あろあ

ゲームの失格者が存在事消える⁉
己の願いのために嘘をつく存在を探す
恐怖の人狼ゲーム、スタート!

目次1 ▯あらすじ
2 ▯感想

 

あらすじ

きっかけは高校の演劇部で次の主役を決める「人狼ゲーム」のはず、だった。なのに失格者が次々と現実世界から消えていく事態に。それには学園の七不思議である、「少女の祈り像」が関係しているようで――。

(電撃文庫公式サイトより)

感想


己の願いのために嘘をつく存在を探す日常ミステリ! 恋人の夕凪茜から演劇部で開催されるゲームに誘われた藤城遠也が、人狼ゲームを模したオリジナルゲーム『演劇部ゲーム』に参加して始まる、消える存在と祈りが楽しめる作品でした。

恋人の茜先輩から演劇部で開催されるゲームに誘われた遠也。彼は学校生活中、定められた役を演技しながら、1日1回お題を達成し、『悪魔』を見つけて、ゲーム終了まで生き残る人狼ゲームを模したオリジナルゲーム『演劇部ゲーム』に参加することになります。

ヤンデレ役だった茜先輩のせいで修羅場になりつつも、役に徹して全員の行動を視ていた先輩のおかげで1日目の会議を生き残った遠也。しかし2日目の会議中、1日目で失格した先輩の1人が、ゲームに参加していない他の生徒から忘れられていることを知るんですよね。

始まっていく失格したら存在が消えるゲーム! 次々とゲームに参加している人が消えていく中、遠也は生き残ることができるのか! また、『悪魔』は誰なのか。まず言います、この作品――前作『優しい嘘と、かりそめの君』の続きです!

2巻です! そのため、登場人物の関係性とか怪現象とか、前にあった事件とか、分からないことが多いです。それをふまえて、前作を読んでいなかった私ですけど、読んでなくても楽しめる1冊ではありました。

上に書いた通り『演劇部ゲーム』をすることになった遠也は、失格した先輩が存在を消されたことを知るんですけど、その上で少女の祈り像に祈りを捧げれば願いが叶うという前作であったであろう現象を起こし、このゲームを実現させた、祈った犯人を探すことになるんですよね。

ただ役の放棄は禁止、会議以外でゲームの発言は禁止、それを2回した場合は失格で問答無用で消されるという最悪な状況なんですよ。加えて、全員が演技しているわけですから、誰か『悪魔』なのかすら分からないわけですから、疑心暗鬼になり、言い争ったりするわけですよね。

ただ、知らない間に消えてる人が現れるわけですよ、自分が投票されるように演技する先輩も現れるわけですよ。消えるのに意味が分からないじゃないですか。この誰が何をするのか、犯人は誰なのか、分からないミステリ渦巻く展開で面白かったんです。

終盤以降、『悪魔』と祈り者探しは加速していきます。じゃあ、『悪魔』は誰なのか、このゲームの目的とは! まだ前作を読んでいない方は前作『優しい嘘と、かりそめの君』を読んでからこの作品を読むことをおすすめします…。



以上、ラノ感でした!

レーベル
電撃文庫
ジャンル
ミステリ
おすすめ度(評価)
★★★☆☆
ページ数
296
発売日
2025年1月10日