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著者 紫大悟 イラスト クレタ

「マキナとなら」「二人でなら」
地下都市で新たな魔王が降臨?!
テレビアニメ放送中な
魔王ファンタジー、第5巻!

目次1 ▯あらすじ
2 ▯感想

 

あらすじ

統合暦2099年――旧家臣との合流を急ぐ魔王・ベルトールが辿り着いたのは……とある計画によって人類に害を為すハズの“悪魔”が合法的に跋扈している巨大な地下都市『渋谷市』。「ベルトール、マキナ……こんなところで何をしているの?」極悪の治安を誇る暗黒都市にて、無事に天忌侯・メイと再会を果たしたベルトールだったが、彼女は記憶を失っており……「枷は外れた。祝えよ、旧霊長ども! 復活祭の始まりだ!!」メイの肉体を利用して新たに顕現したのは“悪魔”を次なる霊長せしめんと目論む、魔王を称する《最悪の存在》だった!魔王vs魔王――未来世界の支配者を決する頂上戦争、勃発。

(KADOKAWA公式サイトより)

感想


前巻(4巻)のお話

前回の感想はこちらから(後日更新予定です)

登場人物をまとめたりもしているので、良かったらこちらも見て見てくださいね!




試し読みまでのお話

天忌候メイを取り戻すため、地下都市『渋谷市』に来たベルト―ルたち。悪魔を召喚するアプリによって電波が妨害される中、ベルト―ルとマキナはメイと再会し――と言うのが試し読みまでのお話。

ここからは少しネタバレが含まれるので、読んでない方は注意してください。



メイ

さて今回は天忌候メイと魔王な回でした!


天忌候メイを取り戻すため、地下都市『渋谷市』に来たベルト―ルたち! そんなベルト―はなんとそのメイと再会します! なんで? という気持ちがあるけど、まず言わせて、プロローグが笑いどころ多すぎる!


勇者グラムがマッサージ店に来たのはまだ分かるじゃないですか。何か調査とかそんなのだなぁって。(まぁそれでもおかしいんですが…)。そこで現れたのがベルト―ルですよ! 女性ベルト―ルですよ! メイと再会よりもこっちの方が衝撃なんですが…。


「当然――世界を支配すること、須粟地新たな霊長の誕生。それがボクの目的さ」
(49ページ 引用)


さて話を戻して、メイと再会したベルト―ル! そんな感動の再会――だったわけなんだけど、メイの中にいれられていたもう1つの魂・黒いメイ《明星》が現れて、ベルト―ルに宣戦布告しちゃうんですよ。攻撃しようとしたベルト―ル。


だけど、《明星》には攻撃が当たらず、「せいぜい楽しみな。君が見君でいられる最期の時間をさ」といって消えちゃうんですよね。一体どういうことって、思ったらすぐに明らかになって、このメイ、魂が形成した肉体で。本当の肉体は《天使》が使っているらしいんです

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つまりこの表紙になるんだけど、メイと《天使》と《明星》の3人が今いるらしいんですよね。…ややこしや。そんなわけで《天使》を見つけ出して肉体を取り戻すことにしたベルト―ルとマキナ! 緋月たちがアプリについて調べる中、話はベルト―ルが冒頭のことになった経緯へ。


「――女になればよいではないか!」
(116ページ 引用)


この魔王様、メイが聞き込み調査したら、《明星》の目撃情報が手に入ったので、自分から潜入しちゃってたんです。まぁベルト―ルらしいと言えばらしいですが…。そこに待ったをかけず、ご褒美と言い出しちゃったのがマキナなんですよね…。


この世界、ベルト―ルの薄い本が出ていることは1巻から語られているけど、もちろんマキナはそれの愛好者! 高橋と出会ったのもこれ経由ですからね? そんなマキナが張り切っちゃって、冒頭へ。そりゃ気まずくなるよ。勇者と魔王でまだ気まずいはずなのにこれだもん。


「さぁ、拝謁する栄誉をあげるよ――新たなる魔王の姿を!」
(196ページ 引用)


さて、高橋たちとも合流したベルト―ル! しかし、また《明星》が現れて、メイが取り込まれてしまいます。ここからはネタバレすぎるので言わないけど、ゼノールの過去が辛かったですね。薪となってしまった本家ゼノール。


そのゼノールの不死因子である魔剣と融合された少年だった訳なんですけど、親友たちが自分の身体の一部として繋げられ、ゼノールの記憶も呼び起こされてしまう。抗い続ける彼の魔王も同情してしまうほどの過去は考えさせられちゃいましたよ。


ただそんな彼を、彼の過去を聞いても「どうでもいい」と切って捨てて、戦いを挑ませるベルト―ル。ゼノールへの思いも少しはあったでしょう。だって彼はゼノールじゃないけどゼノールだもん。ちゃんと不死の王として、少年に不死の生き方を教えるのが流石だよね。


「マキナとなら」「二人でなら」
(316ページ 引用)


対決は《明星》へ。マキナはほんとに出番がなかったけど、アニメでは今、薪にされそうになってるけど、「誰にも負けない」と2人で戦う姿ですよ。メイをずっと心配していたマキナだからこその、ずっと言われてきたからこその、ぶつけた想いにはうるってきちゃった。


さぁ、次は――ってところですけど、残された六魔候はあとラルシーンのみ。さて彼はどこにいるのか。《新世教会》と関係ありそうだけど、はたして。なにはともあれ、6巻も楽しみですね。


(本の刊行スピードが話題になった作品でもあるけど、今回あとがきでもまたネタにされてて。その刊行ペースより、感想が遅れた私ってすごいのでは?! ――3,4巻の感想はいずれ…)


以上、ラノ感でした!