
著者 林星悟 イラスト 餡こたく
絶対壊れないお人形になれるよ
色のない世界で生まれた、
少女たちの愛と絆の物語。
色のない世界で生まれた、
少女たちの愛と絆の物語。
あらすじ
突如飛来した隕石により地上は荒廃。人々は新しい国家を建て、闘争や略奪を繰り返していた。国家間の戦争の手段として「暴力」と置き換えられたのが、少女たち「アイドル」だ。砂漠で覆われた「砂の国」に、国民からは崇められ、少女たちからは恐れられているアイドルがいる。技術を高めることだけに関心を持ち、感情はどこかに置いてきてしまったかのような少女・レイン。最強を誇る彼女の無敗記録はずっと続くはずだった。だが、感情豊かに歌う少女・ハナによってその記録は止められる。このハナとの出会いは、レインの胸にこれまで知らなかった感情を芽生えさせ――。色のない世界で生まれた、少女たちの愛と絆の物語。(MF文庫J公式サイトより)
感想
色のない世界で生まれた、少女たちの愛と絆の物語。国家間の戦争の手段となった「アイドル」で無敗を誇る少女・レインが、感情豊かに歌う少女・ハナと出会い、感情を取り戻していく、道具なアイドルと愛が楽しめる作品でした。
突如飛来した隕石により地上は荒廃。人々は新しい国家を建て、闘争や略奪を繰り返していた世界で、歌やダンスを競い、勝った国が負けた国の領土や資源を奪う、戦争のための兵器にさせられていた『アイドル』。
そんな『アイドル』の中でも、感情なく完璧に演じ切る人形のような無敗の少女・レインはある日、プロデューサーから「当分の間、ライブは勿論、自主練も一切禁止する」といわれてしまいます。何がいけなかったのか分からないまま休養することになったレイン。
そんなレインは、スタッフの早幸さんの好意で、デビュー前の新人の鈴木花子(ハナ)と競うことに。だけど彼女は、感情豊かにライブをするハナに負けてしまうんですよね。始まっていく、知っていく戦争の兵器となったアイドルの真実。
彼女と出会ったことで、彼女の秘密に触れたことで、人の名前も自分の名前すら忘れ、感情がなかった少女はどう変わっていくのか。煌めくアイドルはときとして残酷な世界へと誘われる。
技術を高めることだけに関心を持ち、感情はどこかに置いてきてしまったかのような少女が、感情豊かに歌う少女と出会い、彼女と歌やダンスをして、感情を少しずつ取り戻していく、「戦争の道具」となった少女の暗くも温かいアイドルな絆がまず面白かったです。
この世界、想像していたよりもダークで。「戦争の道具」となったアイドルは、本名すら言わせて貰えず、使い捨てられてしまうんですよね。そんな悲惨なアイドルの現状なんだけど、アイドルになる子たちはそれぞれの思いを抱えていて。
思いを抱えた少女が向かう先もまだ闇が広がっているんですよ。さて、そんな闇に触れ、感情を置き去りにしてしまっていた少女・レインは、感情豊かな少女・ハナと出会い、何を知り、戦と化したステージに光を灯していくのか!
色のない世界で生まれた、アイドルの愛と絆の物語が楽しめる1冊。彼女たちがどうなっていくのか、2巻は企画進行中みたいで、次巻が楽しみでなりません!
以上、ラノ感でした!
レーベル | MF文庫J |
ジャンル | ? |
おすすめ度(評価) | ★★★★☆ |
ページ数 | 296 |
発売日 | 2023年1月25日 |
章ごとにいろいろまとめてみた
更新予定です。
更新予定です。
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