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著者 慶野由志 イラスト たん旦

私の夢は『お母さん』でした
コミカライズも決定した
青春やり直しラブコメ、第3巻!

目次1 ▯あらすじ
2 ▯感想

 

あらすじ

文化祭も期末テストも大人のメンタルと社畜力で乗り越えてきた新浜は、球技大会という新たな課題に直面していた。春華に良いところを見せるため、新浜は筆橋にコーチを頼んで猛特訓を開始して……。

(スニーカー文庫公式サイトより)

感想


前巻(2巻)のお話

前回の感想はこちらから


試し読みまでのお話

紫条院さんのお父さんとの圧迫面接を終え、紫条院さんとメールを送り合っていた新浜。球技大会が近づく中、優勝決定戦で自分のミスで逆転サヨナラをされたことを思いだした新浜は、筆橋さんに教えてもらうことに――というのが試し読みまでのお話。

ここからは少しネタバレが含まれるので、読んでない方は注意してください。



夏休みお泊り

さて今回は球技大会とお泊り会な回でした!


球技大会が近づく中、優勝決定戦で自分のミスで逆転サヨナラをされたことを思いだした新浜。上に投げても捕れないほど、へっぽこだった新浜は、紫条院さんの前でカッコ悪いところを見せないよう、筆橋さんに教えてもらうことに!


「んん……? 捕ろうとしても捕れてない……? ま、まあ、気にしない気にしない! 次行こう!」
(35ページ 引用)


だけど、何度やってもダメだったんですよね…。うん、筆橋さんは簡単そうに言うけど、グローブでボール捕るの結構難しくないですか⁉ 入っても落ちるし、落下点分からなくなるし、太陽眩しくて落ちるしでもう、ね!


それでも練習を続けてボールを捕れるようになった新浜! 始まっていく球技大会。一周目で捕れなかったフライが新浜のもとに。「捕れないかもしれない」 そう思う新浜に紫条院さんの応援が届くんですよ!


(逃がすかあああああああああああ!)
(79ページ 引用)


一度ははじいてしまったボールを、新浜はなんとかキャッチ。紫条院さんのために頑張って練習して、泥臭くも無我夢中で白い球を追いかけて、勝利を掴み取って。社畜無双する時もあるけど、こういう好きな子のために努力するところがカッコいいんですよね。


さて夏休み期間に入り、紫条院さんと会えなくなった新浜。そんな中、彼のブラック企業を辞めなかった理由が明かされます。それは何もしなかったから。勤め先がおかしいことに気づいていても、母親が体調を悪くしても、変えられなかったそうなんです。


「……どうして……
そんなにも馬鹿なの……!」
(105ページ 引用)


何度も社畜力を見せつけられてきた通り、新浜くんは結構なやり手。ただ、彼は辞めることも、自分を変えることもできなかった。こういうのって実はブラック企業あるあるなんですよね。辛い辛いと分かっていても現状を変えられず、使い潰されてしまう。


陰キャだったらさらに、誰にも相談なんてできないんですよ!(経験譚) 母親が亡くなって、バラバラになってしまった新浜家。ここから香奈子ちゃんとの買い物が始まっていくんだけど、妹な彼女もまた兄を心配していたんですよね


「……ありがとうな、香奈子」
(121ページ 引用)


そう言って、妹の頭を撫でる新浜くん。変われてよかったよ、ほんと。さてさて、香奈子ちゃんと買い物をしているところを見て、香奈子ちゃんだと知らずに、無自覚な嫉妬をしちゃう紫条院さん!


自爆王子のせいで心が真っ黒になり、筆橋さんたちが震える中、雨の日に香奈子ちゃんの財布を拾って、傘も貸してあげた紫条院さんは、新浜家でお泊りをすることになります! ということでここからはネタバレすぎるので言わないけど、無自覚な紫条院さんが可愛かったですね。


「新浜くんと一緒に居た女の子……!」
(163ページ 引用)


香奈子ちゃんだと知らずに、他の女の子と新浜がいたことで嫉妬して、その気持ちも分からずモヤモヤして、香奈子ちゃんだと分かっても、その気持ちに気づかなくて。シャツの匂いを嗅いで、会いたいと思っちゃうほどなのにね。ほんと可愛いです。


紫条院さんのお父さんは今回もあれで。ほんとなんでこの人がいるのに1周目であんな最期を――と何回も思っちゃうわけですが、心配しすぎていて、結婚式までこの態度とかあり得そう…。


お母さんになることが夢だった紫条院さん。さて、2人はこれからどうなっていくんでしょうか。4巻も楽しみですね!


以上、ラノ感でした!