
著者 二語十 イラスト うみぼうず
私にとって君が最後の敵だ
世界の敵との最後の戦いに挑む
助手が名探偵を取り戻す物語。
世界の敵との最後の戦いに挑む
助手が名探偵を取り戻す物語。
あらすじ
高校三年生の俺・君塚君彦は、かつて名探偵の助手だった。「あんたが名探偵?」二度目の始まりは一ヶ月前、夕暮れの教室。ぬるま湯の日常の中で、俺は同級生の探偵助手になった。それから――彼女は俺を抱き締めて、叱って、泣いて、笑って、勝手に死んだりしないと誓って、共に世界の理に反する願いを追い求めて、宿敵と死闘を繰り広げて――そして、死に別れた。また一人生き残ってしまった俺は凍える冷水の如き現実に溺れている。だけど――「助手。もう一度、仲間を助けに旅に出よう」……ああ。俺達がここで終わって良いはずがない。だってそうだろ? これは助手が名探偵を取り戻し、ハッピーエンドに至る物語なのだから。(MF文庫J公式サイトより)
感想
前巻(4巻)のお話
シード討伐の手掛かりを得るために、ロンドンへと飛んだ君塚たち。飛行機で「お客様の中に、探偵の方はいらっしゃいませんか?」という言葉を聞き、オリビアたち《巫女》陣営からの試練を突破した君塚は《巫女》ミアのもとへと向かう。
ミアからシエスタが生き返る可能性は確かに存在すると言われ、シエスタからの手紙を読んだ君塚。夏凪と行った《SPES》の実験施設で、シードの弱点の仮説を立てた彼は、ミアからシードが日本に襲来すると言われ、世界の敵との戦いを始めていく。
君塚のフリをしていたシードと対峙し、君塚たちと別離の言葉を交わしたコウモリ。斎川がシードに捉えられ、シャルが致命傷を負い、夏凪が《言霊》の力を使いシードに戦いを挑むが敗れ、ぬるま湯に浸っていた君塚の前に、シエスタが現れていました。
前回の感想はこちらから
試し読みまでのお話
夏凪の心臓によって生き返ったシエスタ。ミアに夏凪を救って見せると宣言した彼女は、助手と共に囚われた斎川を助けるため、シードとの最終決戦に挑む――というのが試し読みまでのお話。
ここからは少しネタバレが含まれるので、読んでない方は注意してください。
シエスタ
さて今回は《名探偵》と《調律者》な回でした!
夏凪の心臓によって生き返ったシエスタと、斎川の救出に向かった君塚! 倒された《人造人間》たちの「生きたい」という声をきき、シャルに助けられながらも、斎川を救い出した君塚は、シードにある仮説を告げます。
「本当はただ、
子孫を生き残らせるための
ものだったんだろ?」
子孫を生き残らせるための
ものだったんだろ?」
(74ページ 引用)
クローンを生み出せば生み出すほど力を失っていたシード。人体の構造を学んだことで感情が…だから子である《人造人間》たちは、生物である彼らはね…。忘れていた目的を宿願を理解したシードは「蘇れ、《同胞》よ」と子孫を残すため行動を開始します。
そして、アリシアの心臓を借り、シードの号令によって目覚めたヘル! その手にはルビーの剣がありました。俺の器になれと言ってきたシードの言葉に何故かシエスタが断り、「私が嫌だから、嫌なの」と答え、始まった《SPES》と《名探偵》による最後の戦い。
「生まれてきて、
よかったと思っている」
よかったと思っている」
(117ページ 引用)
ウロボロスに乗っとられたお父様の想いを、約束を胸に、ご主人様のことを少年に託しヘルは意識を刃に注ぎ――。最後に君塚の方を向いて告げた台詞は、ご主人様と名探偵のパートナーである彼に、そして彼女の感情で伝えていたからこそグッときましたよ。
――と最終回っぽい流れだったんだけど、まだ終わりません! ここから第2部開幕! シードとの戦いを終えた重症の君塚たち。シャルとシエスタの可愛らしい感動の再会もあり、《調律者》たちとの会議で、事件報告と夏凪への《名探偵》引き継ぎ宣言を終えた君塚たちは、新たな事件に巻き込まれていきます。
目覚めない夏凪に、新たな敵《怪盗》アルセーヌ。新たな敵といいつつ《怪盗》という存在は前回で語られているんだけど、まあそれはまた次回に置いといて。《怪盗》に宣戦布告した《名探偵》シエスタは君塚の前からまた姿を消しちゃうんですよ。
「俺はお前を止める」
「君に私は止められない」
「君に私は止められない」
(267、268ページ 引用)
ここからはあまりネタバレ言わないんだけど、表紙でどうしてこの2人が銃を突きつけ合っているのか。それにはまだ《原初の種》が関係していて。その理由が明かされてのシエスタVS君塚、最後の大喧嘩がよかったんですよ!
ヘルとアリシアによって復活したある少女。君塚がシエスタを止めようとする理由。シャル、斎川、メイドシエスタ(ノーチェス)、そしてある少女が君塚と共に戦いラストは――と、シエスタ視点で《名探偵》の助手への思いが語られていてよくって。
そんな彼女の気遣いや《名探偵》としての意思などの思いがありながらも、役職を関係なくした彼女の願いを聞いた君塚の答え。探偵はもう、死んでいる? いや違います。最後の1文。いつかまた2人が言い合える日を楽しみにしつつ、探偵の遺産な4人の活躍を見ていきたいですね!
以上、ラノ感でした!
コメント
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