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著者 上月司 イラスト あゆま紗由

だってあたし、世界の覇者なんだし
異世界の姫として力が覚醒した妹と
妹に振り回される兄のお茶の間奮闘記!

目次1 ▯あらすじ
2 ▯感想
3 ▯章ごとにいろいろまとめてみた

 

あらすじ

いきなり身内話になるが、妹の檸檬はとんでもないことを言い出す天才だ。だからある日の朝に興奮した顔で妙なことを言い出した時も、『ああ、またか』くらいの気持ちで聞いていた。妹曰く――「あたし、異世界のお姫さまだったみたい!」、なのだとか。封印されていた力が覚醒した妹は、国際会議に乗り込みドラゴンを召喚して政府高官たちを震え上がらせ、さくっと世界各国の軍事施設を掌握し――あっという間に世界の頂点に君臨してしまった。世界を征服した妹の兄である俺はというと、日本政府に泣きつかれ、妹の制御(ご機嫌取り)を頼まれたのだった……。

(電撃文庫公式サイトより)

感想


魔法が使えるようになった妹と、妹に振り回される兄のお茶の間奮闘記! 小さい頃ころから突拍子もないことを言い出す妹・桜咲檸檬に「あたし、異世界のお姫さまだったみたい」と告げられて始まる、妹の大胆な行動と兄の奮闘が楽しめる作品でした。

小さい頃ころから突拍子もないことを言い出す中学生の妹・檸檬。彼女は異世界の姫としての力が覚醒して、環境保護を名目にした各国の牽制合戦が繰り広げられている会場で、世界中の兵器をあたしが封印しちゃいます、と宣言しちゃいます。

ドラゴンを召喚して、氷の魔法を使って政府高官たちを震え上がらせて、世界征服をしてしまった檸檬。主人公の太一くんは、そんなトンデモな行動をする妹に振り回されながら、彼女を想って過ごしていくんですよ。

実際この太一くん、思いたったらすぐ行動してしまう檸檬を、すべて咎めるわけじゃなくて。学校をサボって会場に行っていたことに「今度サボったら一週間飯抜きだぞ」と家族ルール無視に注意したり。

食糧難の国に行ってドラゴンの炊き出しをしたことへの意図を聞いて、「考えて動いたんなら、今回は不問にしてやる」と人の為に動いていたことに感動したり、覆面を取ってしまう危機感のなさを心配したりする、優しいお兄ちゃんなんですよね。

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(檸檬はこんな格好で活動してます)


檸檬は、ロケットランチャーや催眠魔法も受けない防御魔法『聖なる揺り籠』があるんだけど、唯一、太一のお仕置き(愛の鞭)が通じたりしていて。そんな温かい日常の兄妹愛がラストまで続いていて面白かったんです。

後半、檸檬は太一と喧嘩して、国会議事堂の前にタワーを召喚してしまいます。この兄妹は仲を戻すことができるのか!? 

魔法や世界征服などが出てきますが、終始コメディが展開されていて。幼なじみの須賀沢さんや、檸檬の同級生の鴻巣ちゃん、家政婦としてやってきた平さんとの穏やかな日常もあり、そして兄妹の絆が楽しめる、コミカルで読みやすい1冊でした!



以上、ラノ感でした!

レーベル
電撃文庫
ジャンル
コメディ
おすすめ度(評価)
★★★☆☆
ページ数
328
発売日
2020年9月10日



章ごとにいろいろまとめてみた


更新予定です。