目次

　1 ▯あらすじ
　2 ▯感想
　3 ▯章ごとにまとめてみた！

あらすじ

平凡な学園生活を送る高校生・鷹野祐。自らモブとして目立つことを避ける彼は、カースト上位陣すら近付けない、孤高を貫く学園一の美少女・衣川マトに――なぜか、抱きしめられて!?「鷹野くん……鷹野くん！　鷹野くん！」「ちょっ、先輩!?」注目を集める祐だったが、彼女自身は周りの視線なんてお構いなし！　告白してきたイケメン生徒会長をもスルーして、全開の好意を向けてくる。学園一とまで言われる美少女と過ごすことで、充実した学園ライフを送る祐だったが――彼が自らモブとして過ごす原因となった過去と、彼女は何か関係があり!?　モブが好感度MAXの美少女と送る、最高の学園ラブコメ！

感想

自らモブとしてする主人公が学園一の美少女と出会い、周囲でおこる事件を解決していく、元自称探偵と天才ハッカーの青春サイバーミステリ。

誰も傷つけないために、その他大勢（モブ）になろうと決めた主人公、鷹野佑はとある日の休み時間に学園一の美少女、衣川マトに抱きしめられます。彼女が顔を隠しながら立ち去った後、そこにはUSBメモリが落ちていました。

コンピューター部の友人である嵯峨野亜弥に、中身の確認を頼んだ佑は、そのUSBがPCを乗っ取ることが出来る危険なものと知ります。USBを返すため教室に行った佑は、何故かマトと一緒に帰ることに。

しかし下校前のホームルームで、佑は担任から「中間試験の問題が漏洩している」という噂があることを知るのでした。

一緒に帰っている途中、2人は佑の幼馴染でアイドルを目指している女の子、西村理乃と出会います。理乃とマトは佑を取り合い喧嘩？をしたり、アイドルの夢を語る理乃の話を聞いたり、会話で盛り上がって別れた3人。

翌朝、学校に着いた佑は「試験問題漏洩事件」の犯人が理乃である、という噂が流れていることを知ります。しかし彼女は試験問題を貰ってないというのです。理乃が犯人ではないと思った佑は、マトと共に「試験問題漏洩事件」の犯人を捜していくのでした。

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サイバーセキュリティを扱ったミステリ作品ですよ！
物語の事件や問題を通して、サイバーセキュリティの内容や単語に興味を誘われ、ヒロインと主人公が一緒にいるうちに変わっていく様子が、同時に楽しめて面白かったです。

サイバーミステリ
「試験問題の漏洩」や「サイバー攻撃？」「仮想通貨処理？」この3つの問題に佑とマト、他2人の女の子が挑むことになるんですよ！　

あまりラノベではみない？サイバーセキュリティ（サイバー攻撃に対する防御行為）を扱ったミステリで。いろいろ専門用語などが多く出てきて、わからないものもあったけれど、盗み出した方法などにも要素が含まれていて。

サイバーセキュリティがあまり分からないからこそ、事件がより難しく感じられる、謎を解いていく中で調べていくと知識が得られて謎が解きやすくなる。興味が増していくストーリーがまず面白かった。

「試験問題漏洩事件」では理乃が事件の犯人扱いされて、落ち込んでいく中で調べていく佑。マトとは違い、知識が少ない彼が話を聞いて、助けてもらいながら大人の攻撃にも屈せず、不正アクセスやUSB受け渡しのトラップを見抜いて解決に導く。

他の2つの問題も同様に犯人の手口、なぜ行ったのか。サイバー手法を用いた事件と、人の心の闇をもった動機に魅せられました。

その他大勢（モブ）と学園一美少女

主人公の佑が、自分のことをモブとして行動しているんですよね。なぜ彼がその他大勢、目立つことを避けて紛れるようになったのか。マトや亜弥たちと事件を解決していく中で、気づかされるモブという存在と不器用さ、変わっていく様子。

そして佑たちによって、マトも好きな人を信じて頼って、自分自身の問題を解決していく。心の中を変化させていく2人は青春の1ページを刻んでいて、学生の仄かな恋に微笑みたくなる甘さがありました。

元自称探偵と天才ハッカーが、友人たちと事件を解決していき変わり出す。サイバーセキュリティの要素が楽しめる青春サイバーミステリです。

気になったら、読んでみてください。


以上、ラノ感でした！

レーベル	角川スニーカー文庫
ジャンル	サイバーミステリ
おすすめ度（評価）	★★★☆☆
ページ数	320
発売日	2019年5月1日
バトルシーン	×
エッチな？シーン	△

章ごとにまとめてみた！