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著者 十利ハレ イラスト 椎名くろ

君を殺させてくれ。
俺を食べていいから
相反する想いと欲望がせめぎ合う
切ないラブストーリー開幕。

目次1 ▯あらすじ
2 ▯感想

 

あらすじ

高校生・有町要は原因不明の殺人衝動により誰にも打ち明けられない苦しみを抱え生きていた。しかしある日クラスメイトの旭日零に気づかれる。彼女も同じく、原因不明の再生能力と吸血衝動に悩んでいると打ち明けられた。まるでお伽噺の狼男と吸血鬼は互いの衝動が互いの異常で満たし合えると気づく「君を食べさせて? 私を殺していいから」彼女から互いを傷つけ合う提案をされ危うい契約を結ぶ二人。そしてその契約はやがて抜け出し難い共依存へと発展していく。こんなことしたくない。もっと、もっと壊したい。相反する想いと欲望がせめぎ合う切ないラブストーリー開幕――

(スニーカー文庫公式サイトより)

感想


相反する想いと欲望がせめぎ合う危うく切ない青春物語。K-ウイルスタイプ“狼男”に罹り、日々殺人衝動を抑える少年・有町要が、K-ウイルスタイプ“吸血鬼”の少女・朝日零に狼男であることを気付かれて始まる、衝動と共存関係が楽しめる作品でした。

K-ウイルスという謎のウイルスのタイプ“狼男”に罹り、日々殺人衝動を抑える有町。犬を〇してしまったことで、校内で恐れられる中、助けた少女・鳴坂に気に入られていた彼はある日、誰もいなくなった学校で1人、机に突っ伏している少女を見かけます。

吸血鬼と噂される彼女・朝日さんに気付かれてしまった有町。そんな彼は、彼女に血を吸われ、衝動を抑えるために使用していたラムネを取られ、殺人衝動が抑えきれなくなり、彼女を〇してしまうんですよ。

始まっていく、契約関係! 求められたときに好意に応じることや、秘密を他言しないことなどを条件に、共依存を選んだ2人はどうなっていくのか! また、鳴坂との関係は…。

まず言います! この作品、面白かったです! 周りと違う、受け入れられないK-ウイルスタイプ“狼男”になり、殺人衝動を抑えなきゃいけない、痛みも感じない少年が、同じ境遇の少女と出会い、少年は少女を〇し、少女は少年の血を吸う、共依存な関係な話。

その中で、ですよ。普通がいいのに、少年は抑えていたのに、薬でもないただのラムネで抗っていたのに、少女の「いいよ、殺して」「まだ、そんなものに頼ってるの」「しちゃったね」と甘美な誘惑で溶かされる。

「綺麗なお腹好きだなぁ」「綺麗だなぁ」と普通ではなく、ウイルスに罹っている自分に酔っていくゾクゾク感な前半がまずたまらない! そして、後半。主人公はある理由からこのウイルスをなくしちゃうんです。

そしたら、依存関係も無くなっちゃいますよね。でも、少年は痛みがあるのに騙して血を吸われちゃうんです。ただ、気づかれるんです。当然、嫌われるわけですけど、関係もなくしたことで分かっていく、気づいていく、少年の心がまたいいの!

そして、この作品で私が推したいのが、有町と朝日でもなく鳴坂! 危ないところを助けてくれた、でもその人が普通じゃないと知ってしまった。でも、ルックスや言動で恋に落ちた。好きな人を普通にしたいと戦って、有町に引っ付く健気さですよ!

朝日の事を知って、取られたくないと必死になる頑固さもいいのなんのって。殺されちゃうリスクも背負っているのって――ともっと他にも言いたいけど、ネタバレになりすぎない範囲がこのくらいなので諦めますが、2人はこれからどうなっていくのかも見どころ!

異物な2人の危うく切ない共依存な青春ラブストーリーが楽しめる1冊! あとがきで作者様が「二巻で会えるといいね!」と書かれていて。この後、彼らはどうなっていくのか、期待大です!



特設サイトがあるそうなので、良かったら見て見てくださいね!



以上、ラノ感でした!

レーベル
スニーカー文庫
ジャンル
青春もの
おすすめ度(評価)
★★★★☆
ページ数
320
発売日
2023年12月28日