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著者 佐藤真登 イラスト ニリツ

天才美少女ノノちゃんだぞ☆
侵入した4人の前に四大人災現る
彼女が彼女を殺すための物語第8巻!

目次1 ▯あらすじ
2 ▯感想

 

あらすじ

ハクア打倒の鍵【星骸】を求め、メノウたちは古代文明が遺した巨大ジオフロント『遺跡街』へ侵入する。そこで待っていたのは、導師『陽炎』すら殺しきれなかったという最強のテロリスト・ゲノム、そしてミシェルの配下となったモモだった。白夜の結界を越え、原色のバグと化したゲノムに呑み込まれはじめる『遺跡街』。そんななか、メノウたちの前にひとりの異世界人が現れる。「ボクこそが世紀を超える天才美少女ノノちゃんだぞ☆」【星】の迷い人、四大人災・星崎廼乃。1000年の時を超えて現れた彼女が語る【星骸】の真実とは――。北の大地に星が降る。彼女が彼女を殺すための物語、混濁の第8巻!

(GA文庫公式サイトより)

感想


試し読みまでのお話

ハクア打倒の鍵【星骸】を求め、古代文明が遺した巨大ジオフロント『遺跡街』へ侵入しようとしていたメノウたち。地下街の終着点についたメノウたちは、冒険者と戦闘になり――というのが試し読みまでのお話。

ここからは少しネタバレが含まれるので、読んでない方は注意してください。



消える記憶

さて今回は【星読み】と【魔】の覚醒な回でした!(今回も短めでいきます)


冒険者たちを倒し、『遺跡街』へ侵入したメノウたち! 十階建てのビルが立ち並ぶ地下空間に驚き、襲撃者たちを退けた3人は、マヤから衝撃の一言を告げられます。


「あそこに『万魔殿』がいる」
(54ページ 引用)


そう、向かっている先に万魔殿がいる! 待ち伏せやゲノムだけじゃない脅威。マヤや【時】を有したメノウがいるとはいえ人災相手、結構まずい状況?って言ってるけど、侵入して早々これはまずいどころじゃなくない?


さて、アビィの蟲型魔導兵によって天井区画へ来たメノウたち。【星読み】について共有しながら、エンタメを知らなかったことで、マヤに映画館に連れていかれ、サメ映画を見させられたメノウは、そこである少女と出会います


「ボクこそが【星】の純粋概念を宿す者! 世紀を超える天才美少女ノノちゃんだぞ☆」
(98ページ 引用)


なんとその少女は星崎廼乃だったんですよね。白亜に殺されたはずの廼乃がなぜ、という疑問はいったん置いといて、彼女と制御塔まで向かうことになったメノウ。そんな彼女から聞かされたのは『星骸』が異世界送還陣だったというものでした。


そしてこの『星骸』は白亜に使っていて、白亜はアカリを待つために帰らなかったと。『星骸』は移動できない、『万魔殿』も近づきつつある。最悪な未来が迫る中、【時】の使用でモモとのスカーフリボンの記憶すら消えたメノウのもとに怪物が現れます


「あなたは、エンドロールは見て帰る?」
(283ページ 引用)


ということで今回もネタバレすぎるので言わないけど、マヤと万魔殿でしたね。自分の成し遂げた果てが許せない。万魔殿の前に立ち、どっか行ってくれない?と戦力差を前にしながらも正直に言う。他の四大人災に守られていたマヤの成長を見た気がします。


そしてやはり今後注目していきたいのが、記憶の消費ですよね。マヤは記憶の消費が少ないと言っていたけど、ラストでメノウや万魔殿が語ったことで、残り少ないことがほぼ確定してしまった。メノウは教典を捨てた時のことすら忘れている。


――君の先輩は、結局は自分のことを犠牲にすることを選ぶよ。
(291ページ 引用)


この2人の人災は起こり得てしまうのか。【白】【魔】との戦いも控えている中での記憶についてもっと深く読んでいきたいところ。そしてそして前回、ミシェル側についていたモモ。彼女の行動の一端は分かったけれど、まだまだ想いとはほど遠い。


怪物も怪物でしたし、戦闘は激化するでしょう。メノウたちはどうなっていくのか、9巻も楽しみですね。


以上、ラノ感でした!