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著者 八目迷 イラスト くっか

未来の不確実性から解放される
世界の時間が止まった少年の
時と四季シリーズ、秋の幕!

目次1 ▯あらすじ
2 ▯感想
3 ▯章ごとにいろいろまとめてみた

 

あらすじ

修学旅行で函館を訪れていた内気な高校生・麦野カヤトは、世界の時が止まるという信じられない現象に見舞われる。自分以外のあらゆるものが静止した街で動けるのは彼一人……かと思いきや、もう一人いた。地元の不良少女・井熊あきら。二人で世界を動かす方法を模索していると、麦野は数日前に死んだ叔父の「琥珀の世界」という言葉を思い出す。世界の時が止まったことに関係しているかもしれないと思い立った二人は、時を動かす手がかりを求めて、叔父の家がある東京を目指す。時が止まった世界のなか、二人きりの旅が始まった。

(ガガガ文庫公式サイトより)

感想


世界の時間が止まった少年のロードノベル! 修学旅行で函館を訪れていた内気な少年・麦野カヤトが、時が止まった世界で出会った少女・井熊あきらと東京を目指し始まる、止まった時間と未来への希望が楽しめる作品でした。

修学旅行で函館を訪れていたカヤト。話したこともない人たちとグループで観光していた彼は、車も電車も通行人も、世界の時が止まるという信じられない現象に見舞われてしまいます。

電子機器も使えなくなり困惑していたカヤト。そんな彼は、金髪で制服の上からスタジャンを羽織った少女・あきらに声をかけられるんですよね。叔父が『琥珀の世界』という、時間の外側から世界が琥珀になったところを見た、ということを思いだしたカヤト。

そして彼は、この止まった世界のことを知るため、自分以外で時間が止まっていなかった彼女と、叔父の家がある東京を目指していくことになります。始まっていく、止まった時間と東京を目指す旅!

自転車もスマホも使えず、衣服を乾かす手段もなく、食料もない中、あきらと東京を目指すことにしたカヤトは時が止まった世界でどう過ごしていくのか! また、世界が止まった理由とは。思い出もいつかは消えて苦しい生活が始まる。それでも少しの幸せが――。

人に触れない少年と家庭の事情で家出していた少女が、生きていくための盗みや態度について言い争いながらも、歩き続けるための問題を解決し合い、抱えていたものを打ち明けていく、時が止まった世界で動き始める、2人の歩む世界にグッときました。

青函トンネルを抜け、東京を目指していくうちに、カヤトは叔父の話や止まった世界のことを少しずつ思い出していっていて。伯父の家に辿り着き、得たものとは。時が止まった世界で出会った問題を抱えた少年と少女の時動く青春ロードノベルが楽しめる1冊。

彼らが描いていく未来とは一体どんなものなんでしょうね。『夏トン』の映画も楽しみにしながら、冬、心の性、後に紡がれるであろう彼らの気持ちを覗いてみたいものです。



以上、ラノ感でした!

レーベル
ガガガ文庫
ジャンル
おすすめ度(評価)
★★★★☆
ページ数
350
発売日
2022年8月18日



章ごとにいろいろまとめてみた


麦野カヤト
井熊あきら
(エ)ページ
第一章
×
64
第二章
×
74
第三章
×
56
第四章
×
70
第五章
×
60
終章
×
14
合計
338

プロローグはプロロ、
エピローグはエピロにしてあります。
キャラは登場していて、
台詞があれば〇、なかったら×です。
(エ)はエッチな?シーンが
ある〇、ない×、微妙△です。
(管理人が思った通りに書いているので、
〇×△は多少の違いがあるかもです)