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著者 西条陽 イラスト Re岳

ねぇ桐島くん……私って何番目?
二番目同士で付き合う2人の
不純で危険な恋愛物語、第2巻。

目次1 ▯あらすじ
2 ▯感想

 

あらすじ

「私、二番目の彼女でいいから」 彼女のその言葉に甘えて、俺はみんなに隠れていまも、悪いことを重ねている。早坂さんと夜の教室で二人、いけないことをして。橘さんと真夜中、こっそり見知らぬ駅でキスを交わす。そんな早坂さんと俺と橘さんの甘い泥沼は、けれど。「今度、私の全部をあげるね。だから、ちゃんと受け止めてね。逃げないでね」 大胆になっていく好意の果てで、もう、落としどころを見つけられない。一番目じゃなくて、いいはずなのに。二番目のままでも、いいはずなのに。互いに言い訳をしながら、競うように壊れていく俺たちの関係。100%危険で、甘美で、嫉妬にまみれた恋の挙句の果てに、彼女が口にする言葉は――。

(電撃文庫公式サイトより)

感想


前巻(1巻)のお話

前回の感想はこちらから


試し読みまでのお話

夏の合宿で橘さんの前でキスをした桐島と早坂さん。悪い人にはならないでね。と告げられる中、橘さんと文化祭の出し物の参考のため、遊園地に行った桐島は、デートと思いながら、園内を回っていて――というのが試し読みまでのお話。

ここからは少しネタバレが含まれるので、読んでない方は注意してください。



文化祭と不道徳

さて今回は今回は膨らむ愛と崩壊な回でした!


文化祭の出し物の参考のため、遊園地に行った桐島と橘さん! 門限を守らず、電車の中で抱き合ったまま終点まで行き、キスをした2人は、キスしているところを撮られてしまいます。撮られてもどうでもいいという2人。もう、世界に入っちゃってる!?


「先輩にばれずに、早坂さんにも黙ったまま、恋人になろう」
(71ページ 引用)


早坂さんとボールを倉庫に片付けていた桐島は、早坂さんに「私にいうことあるよね?」と言われ、橘さんとのことを勘違いして、慌てて訂正していて。ここで出てきた文実の子はあとで言うんだけど、どうでもいいって言った数ページ後だよ? 主人公のクズさが…。


早坂さんも早坂さんで「包丁もってこなくて正解だった」という始末。重いもここまで来ちゃいましたよ…。さて、倉庫にいた橘さんにキスを“上書き”され、橘さんとのキス画像の犯人のことが気になりながら、ステージの設営をしていた桐島。


そんなとき早坂さんが誤解していた後輩の女の子がやってきます。名前は浜波恵。文実の副委員長で風紀委員も兼任している1年生ちゃんです。そんな浜波さん、桐島を見つけ、毎日残って見回りをしますと言い出して。またヒロイン増えたりしないよね…まさかね?


「ねえ桐島くん、あいつらにみせつけてやろうよ」
(103ページ 引用)


さて、浜波さんと数日、見回りをしていた桐島。そんなある日の放課後、早坂さんが抱き着いてきちゃいます。しようよ、と言い出す早坂さん。暴走した早坂さんはなんと、カーテン越しで男子生徒がいる前で――って、私は何を読んでるんだっけ!?


さてさて、早坂さんを帰らせて、浜波さんと帰っていた桐島。そんな中、桐島は彼女に「消してくれないか?」と言い出します。そう、浜波さんは橘さんとキスしているところを撮っていたんですよ! ただ、これが崩壊の始まりだったんです。


「私バカだから、桐島くんのことどんどん好きになっちゃうんだもん。仕方ないよ」
(190ページ 引用)


ということで、今回もネタバレすぎるので言わないけど、橘さんと早坂さんの狂気に当てられながらも突っ込みができる、少しずれている浜波さんとのやりとりがコミカルで、えちぃの合間に挟まれていて良かったんですよ。


100%の彼女になろうとして、自分を肯定され、好きが止まらなくなっていくヤンデレな早坂さん。早坂さんにマウントをとられ、現状に満足できず壊れていく橘さん。橘さんとの関係を疑い始める善人な柳先輩。関係を保とうと奮闘する2股野郎な桐島。


橘さんと恋愛ノートに書いてあった『手を使ってはいけないゲーム』をして、桐島の妹ちゃんまで登場して。早坂さんが家に来て、ゴムまで出してきて、橘さんとまた恋愛ノートを――と、壊れていく関係、最後は文化祭のベストカップル選手権になるんだけど、違った方向に進みだして。


「……ねぇ司郎くん、私と司郎くんが一番で最高なんだよ」
(328ページ 引用)


浜波さんと吉見くんの純粋な?幼馴染の恋愛が描かれて、強調されてしまう不純愛。このラブコメという名のなにかはどうなってしまうんでしょうね…。3巻が楽しみだけど、4人のこれからの関係を見るのが怖くてたまりません。


以上、ラノ感でした!