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著者 両生類かえる イラスト 甘城なつき

第17回MF文庫J新人賞受賞作!
嘘つきと嘘殺しと嘘がつけない少女の
嘘を殺す、現代ファンタジー!

目次1 ▯あらすじ
2 ▯感想
3 ▯章ごとにいろいろまとめてみた

 

あらすじ

「財布? 携帯? ぜんぜん違うよ。私が盗まれたのは――鉛筆さ」仲良しのクラスの女子・奈良芳乃(ルビ:ならよしの)から突如、謎の相談を受けた海鳥東月(ルビ:うみどりとうげつ)。だがそれは奇妙奇天烈な事象の始まりに過ぎなかった。海鳥の自宅に現れた謎のネコミミパーカー『でたらめちゃん』。彼女によって引き起こされるトイレの貸し借り、裏切り、脅迫、掴み合いからの一転攻勢、そして全力の命乞い……全てを終えた後、でたらめちゃんは海鳥に告げてくる。「海鳥さん。私と一緒に、嘘を殺してくれませんか?」海鳥は訳も分からぬまま『嘘殺し』に協力することになり!? 第17回MF文庫Jライトノベル新人賞〈最優秀賞〉作は奇妙奇天烈! だけど青春ストーリー?

(MF文庫J公式サイトより)

感想


3人の少女の嘘を殺す現代ファンタジー! 仲良しのクラスの女子・奈良芳乃から鉛筆が盗まれたという相談を受けた、嘘がつけない少女・海鳥東月が、謎のネコミミパーカー『でたらめちゃん』と出会い始まる、嘘憑きと現実が楽しめる作品でした。

仲良しのクラスメイトの芳乃から、鉛筆が盗まれたという相談を受けた海鳥。帰宅して芳乃の指紋がついた鉛筆かけごはんを食べていた鉛筆泥棒だった彼女は、突然家の前にやってきた、ネコミミパーカーを着た少女にトイレを貸してほしいと頼まれます。

家に上げてトイレに案内した海鳥。しかし海鳥は、パーカー少女に包丁を向けられ、トイレに押し込まれちゃったんですよ! 女性の味方と名乗ったパーカー少女に、鉛筆を盗んで食べていたことやスリーサイズまで告げられた海鳥。

そんな海鳥は、同性愛者で女性の敵だと勘違いしている彼女に、『指紋』を食べるのが好きなこと、嘘がつけないこと、友達を作らないと決めていることを告げます。しかしパーカー少女は、女性の敵でもなんでもなく嘘しかつけない「でたらめちゃん」だったんですよね。

始まっていくでたらめちゃんとの嘘殺し。嘘がつけないことを知っていて、パートナーにするためやってきていたでたらめちゃんに「一緒に嘘を殺してくれませんか?」と言われた海鳥は、〈実現〉してしまった嘘にどう立ち向かうのか!

地球上で一番の美少女は、世界中の人々に自分の美しさを施したい、どんな病も治せてしまう天才外科医は、自分でも成功させられるか分からない手術を。これが本当になってほしいという思いのある嘘が、一定値を超えてしまったら、現実に叶えてしまう『嘘憑き』がいる世界。

そんな世界で『嘘憑き』の嘘だった少女「でたらめちゃん」が嘘を食らいつづけて抗い、嘘がつけない海鳥と、ある嘘をついている芳乃と共に、嘘を無理やり実現させてしまう『嘘活かし』率いる『嘘憑き』たちと戦っていく様子が面白かったです。

鉛筆かけごはんを食べたり、自分の親を自分と一緒の顔にさせようとしたり、などなど、頭がおかし――癖が強いものの、表紙のでたらめちゃんを見ても分かる通り、甘城なつき先生のイラストで3人が可愛く思える、奇妙奇天烈な1冊! 3人はどうなっていくのでしょう、楽しみですね。



特設サイトや、声優の水瀬いのりさんによる、動くでたらめちゃんが見れる自己紹介PVがあるそうなので、良かったら見て見てくださいね!







以上、ラノ感でした!

レーベル
MF文庫J
ジャンル
ファンタジー
おすすめ度(評価)
★★★☆☆
ページ数
328
発売日
2021年11月25日



章ごとにいろいろまとめてみた


更新予定です。