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著者 鴉ぴえろ イラスト きさらぎゆり

一緒に同じ夢を見たかったんだ
結ばれた二人の、そのあとを描く
王宮百合ファンタジー第4巻!

目次1 ▯あらすじ
2 ▯感想

 

あらすじ

王位継承権を得て、王になる未来に向かうユフィリア。しがらみから解放され、研究を続けられるアニスフィア。望む未来を掴んだ二人の、王宮百合ファンタジー。イチャイチャに研究にと盛りだくさんの第四幕!

(ファンタジア文庫公式サイトより)

感想


前巻(3巻)のお話

前回はアル君の廃嫡でアニスの王位継承権が復権していましたね。疲弊していくアニスを見たユフィは、彼女のために王になることを決めて。アニスと譲れない意志に決着をつけたユフィが精霊契約者になり、アニスと魔道具の発表をしていました。

前回の感想はこちらから


試し読みまでのお話


精霊契約者となって、王位を継ぐことを宣言したユフィに、食べられていたアニス。2人の護衛をつけることになったアニスは、魔法省から白い目を向けられていて――というのが試し読みまでのお話。


ここからは少しネタバレが含まれるので、読んでない方は注意してください。



パレッティア

さて今回は次期国王と未来な回でした!


「――私は伝統に縋っても魔法が使えなかった。魔法の才能なんて欠片もなかった。だから諦めろって言われる世界で私は生きていけないんだよ」
(67ページ 引用)


精霊契約の真実を公表したことで、精神的に追い詰められていた魔法省の面々。ラングからそれを聞いたアニスは「いつまで否定されなきゃいけないの?」と堪えていた想いを口にしてしまいます。魔法に憧れたからこその魔道具。ただ魔法省は、と。


魔法が使えなかった少女は今、魔法省に八つ当たりと思いながら発言してる。だけど、今まで彼女が異端だと否定されてきたのに、魔法省は自分たちが危険にさらされたら、こういうこと言っちゃうってのはね…。伝統があったとしても、アニスを庇いたくなりますよ。


「紙に文字を印字する魔道具を作りたい……?」
(98ページ 引用)


さて、書庫を退出させられたアニスたち。相手の感情を感じ取ることができるようになったレイニがユフィに同行するようになる中、調べ物をしていたアニスは言い回しが難解な文書を見て、魔道具のアイデアを閃きます!


それはなんとワープロ! アニスは知りたい情報が一目でわかるような資料が欲しかったんだけど、王国の書類は手書きだったんですよね。そこから閃いたのがワープロなんですよ! ポットよりも早く閃かなかったのかなぁって思わなくもないけど、この閃きから生み出す様子は革命的な歴史の一端を見ているようで、感動しますよね。


早速、トマスに相談して、楽器職人を紹介してもらったアニス! 護衛になったハルフィスのアイデアで複写も可能になって、出来上がった魔道具“念盤”をグランツさんたちに見せたらなんと、グランツさんが凄まじい勢いで書類を作成し始めちゃったんです…。


「お前は親思いの良い娘だからな……このままグランツを野放しにして私の仕事を崩壊させようなどとは思っていないだろう?」
(109ページ 引用)


マゼンタ侯爵ご乱心事件とまで言われるようになっていたこの騒動。発明はほんとに犠牲がつきものなのかもですね…。さてさてそんな事件から1か月、アニスはシアン男爵からレイニへの婚約打診が殺到していると告げられます!


「――私が相手では、ダメですか? レイニ」
(153ページ 引用)


ここからは、ネタバレすぎるので言わないけど、イリアとレイニ、アニスとアルくんとの関係性もある、もう一つの百合な関係が良かったんですよ! 魔法に憧れ、魔学に縋った、けれど一緒に同じ夢を見たかった。少女が告げた夢と想いと未来と国の誇りは台詞1つ1つが感動的で。


「次の王は――ユフィリア、お前に託す」
(278ページ 引用)


精霊石は精霊からの贈り物。精霊石を使う魔道具と、精霊を実体化させることができる魔法を使える魔法省の人達が手を取り合った先、愛する少女のために精霊契約者となった少女が国王が即位して、パレッティア王国の未来はどうなっていくんでしょう。2人が築いていく新たな国の姿を見届けたいですね。


以上、ラノ感でした!