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著者 久追遥希 イラスト konomi(きのこのみ)

修学旅行であの人がついに登場?
カジノ島で強敵タッグに立ち向かう
逆転学園頭脳ゲーム第8巻!

目次1 ▯感想
2 ▯8巻まとめ

 

感想


前巻(7巻)までのお話

前回は決勝に辿り着いた篠原が、摩理と《伝承の塔》に挑んでいましたね。不破兄妹とチームを組むことになった2人は、アバターとして姫路さんを召喚して。《ヘキサグラム》に《カウントダウン》、不破兄妹に裏切られ、残留不可制限という強制脱落条件を付与されて2日目。

佐伯により次々と脱落者が出る中、始まっていく逆転劇。霧谷、阿久津、篠原の三つ巴の決闘を行い、彩園寺が夢野と1階層へと移動して情報を得て。不破兄妹の持っていた桃色の星で、時間外行動をし、脱出条件のアイテムクエストを手に入れた篠原たちはラスト。

天使陣営VS王国陣営+革命陣営+悪魔陣営の交戦を開始し、《十人十色》の効果をフル活用して、佐伯は運営に不正を指摘され失格。篠原は、霧谷と彩園寺、そして囚われの少女だった(カオス値が一番低かった)摩理と《SFIA》に勝利していました。


前回の感想はこちらから


試し読みまでのお話

《SFIA》に勝利して橙の星と錆色の星を手にした篠原たち。二学期初頭の大規模イベント・学年別対抗戦で、学区のチップ所持数が勝敗に大きく影響する《修学旅行戦》に挑むことになった篠原は、カジノ島でカジノを始め――というのが試し読みまでのお話。


ここからは少しネタバレが含まれるので、読んでない方は注意してください。



カジノ島

さて今回はカジノ島と本物のお嬢様な回でした!(今回は4つに分けます、ゲームが多すぎて内容は説明できなかったので、読んで確かめて見てくださいね!)


二学期の大規模イベント・学年別対抗戦開幕! 篠原くんたち2年生は世界有数の観光地・ルナ島、別名「カジノ島」で修学旅行+決闘です。普通のカジノゲームではなく、ブラックリングっていうアビリティみたいなものが使える学年対抗戦。


さらに【ストレンジャー】っていうカジノ島にいた人をスカウトできるらしくて。榎本会長いわく【ファントム】という最強が、主人公ちゃんがいる天音坂学園に加勢しているせいで3年間、天音坂の圧勝らしいんですよ! どんな人なのか、気になっちゃいますよね。


『わたしは英明学園が大好きだから――みんなのことが大好きだから、証明したいの。英明は強いんだって。わたしたちが最強なんだって。篠原くんだけじゃないんだって!』
(50ページ 引用)


さて、篠原くんだけが英明で強いと思われている中、多々良さんの掛け声で修学旅行戦スタート! 学区のチップの平均も勝敗に関わってくるから、学区全員が頑張らなきゃいけない。今まであんまり出番はなかったけど、辻くんも多々良さんも頑張ってほしいよね。


【ファントム】

篠原くんが最初にやったカジノは【ダイスマカブル】! ディーラーよりも大きな数字をコールすれば勝ちのゲームです! それにイカサマで勝利した篠原くんは、ある少年に話しかけます。名前は矢倉隆次。サングラスが特徴な天音坂の5ツ星くんです。


『――(前略)――。
《修学旅行戦》で優位に立ったのは
森羅だって。秘密兵器を
探し当てたのはボクらの方だって』
(83ページ 引用)


そんなグラサンに【ファントム】のことを聞いた篠原くんは、彼からの応答がなく天音坂との共闘を拒んでいることを聞き出します。ただその【ファントム】こと竜胆戒は森羅の不破兄妹たちにとられていたんですよね…。前回もそうだったけどこの双子たち、侮れません。


目の前で最高連勝記録をぬりかえ、【ブラックリング】なら大抵持っているというカジノ島最強。しかしそんな【ファントム】はある少女を恐れていました。それが、なんと彩園寺! 一体2人にどんな関係が? というのは置いといて、ジャックポットタイムの始まりです。


羽衣紫音

枢木さんと女の子大好きな雫ちゃんっていう凶悪コンビが爆誕していたり、【漆黒の魔王】っていう絶対これ紬ちゃんじゃんって思う【ストレンジャー】候補があがったりしている中、ジャックポットタイムのゲーム【独占ルーレット】スタート!


「久しぶりですね、
雪、莉奈――とても、
とっても恋しく思っておりました」
(129ページ 引用)


篠原くんたちと協力して【ファントム】を倒した赤羽さんは、【ファントム】から「お前じゃない」と告げられます。そしたらなんと偶然そこにあの、紬ちゃんでもない、本物の彩園寺更紗がやって来たんですよ! 学園島ではなかったけど、ここで登場するとは…。


本物の彩園寺、羽衣紫音さんに嘘をついていたことを話した赤羽さん! 隠していて罪悪感を憶えていた赤羽さんに、彼女が告げたのはお礼の言葉でした。「莉奈のおかげで、わたしは今とても幸せな日々を過ごしていますから」と言われ、泣き出しそうになる赤羽さん。


普通の生活に憧れていたお嬢様のために、誘拐を計画して替え玉になって一人で背負っていた赤羽さんの、篠原くんにバレて焦ったり、嘘がバレないために共闘したり、今までの行動の数々をしっているからこそ、思いが伝わってきてこっちまで泣きそうになりましたよ。


修学旅行戦

さて、羽衣さんから《修学旅行戦》の終わりに、チップを1000万以上持っていないとは入れないハイジ湖まで来てと言われた篠原くんたち! ここから枢木さんと雫と羽衣さんの最強なチームとのカジノゲームが始まっていきます。


「――英明の二年は
篠原くん以外ザコだなんて、
二度と言えないようにしてあげるけど」
(246ページ 引用)


ここからはネタバレすぎるのであまり言わないけど、辻くんたち2-Aのクラスメイトの本気が良かったんですよ! 任された委員長の想い、彼女の弱音を聞いたクラスメイト達がグラサンに立ち向かい勝利する姿はかっこよくて。


【ファントム】が本物の彩園寺に怯えている理由を知った篠原くんが彼に出した提案。【ドミネートポーカー】というチームで手札を共有するポーカーゲームで見せた逆転劇とは!  赤羽さん、姫路さん、羽衣さん、いつか3人が幸せになれることを願うばかりです。


8巻まとめ


というわけで8巻の感想・レビュー?でした。

《SFIA》に勝利した篠原は、学年別対抗戦《修学旅行戦》で、カジノ島に行っていましたね。【ファントム】という天音坂を勝利へ導く【ストレンジャー】が彩園寺更紗に怯え逃げ出し、不破兄妹に脅迫され、森羅に協力することになって。

ジャックボットタイムで主要キャラたちが共闘し、ファントムを最終セットで負かした篠原たちの前に現れた【バイオレット】こと、羽衣紫音こと、本物の彩園寺更紗。姫路さんと羽衣さんに嘘をついていたことを告げた彩園寺は彼女からお礼を言われ。

羽衣さんからチップを1000万以上持っていないとは入れない、ハイジ湖まで来てと試練を出された3人。雫と枢木率いる聖ロザリア&栗花落連合が【バイオレット】を味方につけ、篠原が、才能重視の家庭に生まれ、彩園寺に負けて逃避していた【ファントム】と交渉して。

辻たち英明2-Aのクラスメイトが、天音坂の矢倉に大逆転して始まっていく最終日の【☆5】ゲーム【ドミネートポーカー】。

橙の星の特殊アビリティを変換したブラックリングで【ファントム】と彩園寺と協力して【バイオレット】を破った篠原たちは、《修学旅行戦》に勝利し、ハイジ湖で逃がしてくれたことを知っていたことを告げられていました。


学年対抗戦と修学旅行な第8巻! 篠原だけではないと見せつける2-Aの戦いに胸が熱くなりました。イサカマを使った【スロットカード】や【ダイスマカブル】などのカジノゲームは逆転劇だけでなく、ストレンジャーや指輪などの戦略もあって奥が深く、遊びたくなりました。今回も最高に面白かったです。

【バイオレット】という強敵として登場した本物の彩園寺に彩園寺が告げた嘘。誘拐によって、幸せに離れたけど、離ればなれになった、何かを犠牲にし、妥協している3人が本当に幸せになれる方法とは。彼女たちがまた一緒にいる姿を見てみたいですね!

さて次回は三年生の対抗戦《習熟戦》! 総攻撃にあっている英明は篠原の加勢でどう逆転していくのでしょう。また3年生編ということで、真由や元エースの古賀先輩や新たな敵も出てくるんでしょうかね。気になります。9巻も楽しみですね!


以上、ラノ感でした!