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著者 香坂マト イラスト がおう

百年祭を満喫するため定時を死守!?
残業回避のため圧倒的な力で平穏を守る
最強受付嬢の異世界コメディ、第2巻!

目次1 ▯あらすじ
2 ▯感想

 

あらすじ

イフールの町では年に一度“百年祭”というお祭りが開催される。しかし受付嬢3年目のアリナは、去年も一昨年も残業のため祭りに参加できていなかった! 今年こそは憧れの百年祭を満喫する……そのためにも当日は絶対に定時死守!! 固く誓ったアリナだったが、祭りを数日後に控えたある日、受付嬢のカウンターには大挙して押し寄せる冒険者の姿が!?「クリアすれば神域スキルが得られる」という裏クエストの存在……そんなデマを真に受けた冒険者達のせいで、アリナの百年祭参加は危機的な状況に!! じゃあどうする?→デマ発生源を叩き潰す!! かわいい受付嬢がボスと残業を駆逐する大人気シリーズ第2弾!!

(電撃文庫公式サイトより)

感想


前巻(1巻)のお話

前回の感想はこちらから


試し読みまでのお話

去年も一昨年も残業のため参加できていなかった、 “百年祭”というお祭りを満喫するため、当日定時帰りを死守するという目標を掲げていたアリナ。しかし、ボーナス期間中でもないのに膨大な冒険者が出入り口の前に集っていて――というのが試し読みまでのお話。


ここからは少しネタバレが含まれるので、読んでない方は注意してください。



百年祭

さて今回は百年祭と回復役な回でした!


百年祭の期間中に受注したクエストは、クエスト報酬が割増しになるという、意味が分からない特別ボーナス期間のせいで、百年祭に参加できていなかったアリナ。今年こそは満喫してやると定時死守を目標に掲げたアリナだったんだけど、出入り口には冒険者たちが!


「そうだ。“裏クエストには神域スキルを取得できる遺物がある”――という情報が、突然冒険者の間で広がったんだ。おそらく、嬢ちゃんとこに押し寄せたのは神域スキルほしさに裏クエストを見つけようと息巻いている冒険者たちだ」
(?ページ 引用)


《白銀の翼》の虚像構築装置までぶっ壊し、ギルド本部で変態ストーカー(ジェイド)たちに事情をきいたらなんと冒険者たちが押し寄せてきた理由は、デマだったんです! 今まではボスを倒したら残業回避に繋がっていたけど今回はそうじゃない! うっ、残業…。


アリナに共感しすぎて泣けてきちゃいますよ、こんなの。後輩から受注量を意図的にセーブしませんかと手抜きを促されても、セコイことするのはヤダと真面目に答え(この仕事真面目なところがまた良い上司に思えて好きなんです)、百年祭に向けてアリナの戦いスタート!


「なんか勘違いしてるみたいだけど、私は心の底から楽しみたいものは1人で楽しみたいの。同行者に気を使ったり合わせたりするのが嫌なの! 買い物とかも一人でするタイプなの!」
(?ページ 引用)


百年祭の1日だけデートするという条件でストーカーの力を借り、有休を使ってデマを流した犯人を突き止め、特別ボーナス期間がなくなり、残業地獄から解き放たれたアリナ。そんなわけでアリナの百年祭が始まっていきます!


ここからはネタバレすぎるので言わないけど、駆け出しパーティでボスに挑み、仲間を失っていた回復役のルルリの過去と、ロウの「俺たちはお前を使えない回復役だとかましてや人殺しだなんて、これっぽっちも思ってない」という仲間思いな発言がまず良かったんですよ。


「この祭りのために
今日まで頑張ったんだろ」
(?ページ 引用)


ギルドに保管していた裏クエストが盗まれ、ジェイドとのデート中に広場に魔法が放たれ中止された百年祭。魔神の復活を阻止するため裏ダンジョンへ向かわなければいけない、そのために強力なアリナがいてほしい。


だけど、百年祭が再開すると聞いて、ジェイドがアリナの頭に手を置いて告げた言葉は男らしくて。アリナがなぜ百年祭のためにこんなにも頑張ってきたのか、双子の魔神が現れ、神域スキルに対抗するためのジェイドのスキルも登場してのバトル!


「ジェイドはさ、死なないでよね」
(?ページ 引用)


ルルリの回復役としての仕事への覚悟もみえ、ロウの秘密?も明らかになって。行われた鎮魂儀。しんみりとするシーンもありましたが、最後は残業嫌いないつも通りのアリナで。来年は皆で百年祭を楽しんでいるんでしょうか、そのまえに残業をなんとかしないとですね!


黒衣の男とは誰なのか! アリナは定時に帰ることができるのか! 3巻も楽しみです。


以上、ラノ感でした!