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著者 ツカサ イラスト きさらぎゆり

ラグ様、待ってください
ラグたちが魔王討伐遠征に参加する
最後の賢者の無双ファンタジー第2巻!

目次1 ▯あらすじ
2 ▯感想

 

あらすじ

リンネ・サザンクロス。誰もが知る最強の聖騎士にして、剣帝以外 にこれまで唯一、魔王討伐を成し遂げた存在。――そして、魔術師 ラグが過去に残してきた師匠と、同じ名を持ち、同じ顔をした少女。 新たな魔王を倒したラグは、英雄として表彰されることになった。 すると剣帝により、これを機にした、残りの魔王討伐が宣言される。 剣帝やリンネ、それにクラスメイトのクラウやリサたちと、ラグは 北の大陸へ遠征に向かう。その中でラグが触れあったリンネは、普 段の凛とした雰囲気とは異なる表情を見せて……!? 「――君と話 していると、知らない感情が湧いてくる。ひょっとして君は……」 千年の時を超えた最後の賢者の無双ファンタジー、待望の第二弾!

(講談社ラノベ文庫公式サイトより)

感想


前巻(1巻)のお話

前回の感想はこちらから


試し読みまでのお話

天牛隊に配属されたラグたち。ラグがリーダーとなり、ラグ分隊として活動することになった4人は、帝都貴族の振る舞いやマナーを習得することになり?――というのが試し読みまでのお話。


ここからは少しネタバレが含まれるので、読んでない方は注意してください。




誰よりも大切な人

さて今回はリンネ・サザンクロスな回でした!


魔王と化した師匠を倒したラグは、英雄として表彰されることに! 自分に向けられる想いの重さに恐怖しながらも、剣帝・ハイネル三世から英雄の称号を与えられたラグ。そんな中、剣帝は残り4体の魔王討伐を宣言しちゃいます。


「今こそ我々の手で
真の平和を手にする時!
奮起せよ! これは決戦である‼」
(56ページ 引用)


オリヴィアが求婚して言い争いになりながらも、ラグのことが心配なクラウたちは、ラグ分隊としてリンネとの選抜試験を勝ち抜いて。お風呂で潜水や鬼ごっこ勝負しちゃうおバカで可愛い3人は置いといて、百年以上も生きていて、師匠のリンネに似ている彼女って、本当に何者なんでしょうね…。


「私の聖霊剣は、魔を斬れば斬るほど力を増す。自分が倒した相手でなくとも、その残滓を取り込めば力を得られる。ただ……その力があまりに強いと、使い手である私にまで影響が及ぶようでな。三度目の今回で、その確信を得た」
(150ページ 引用)


さて、リンネの一撃を断ち切り、北の大陸へ行くことになったラグたち! 剣帝が師匠の一部である4体目の魔王を倒し、テントで休んでいたラグは、野営地でリンネと会います。リンネに抱き寄せられるラグ。


師匠のことを重ねてしまいそうになる。師匠の魔力を取り込んで、影響を受けていたとしても、リンネは師匠じゃない。と思いつつも離れられない、このラグの心境がいいですよね。さて、魔王を倒したラグたち。しかし、リンネが「私を――殺してくれ」と言い残して、巨人の体内に転移させられるんです


現れた炎の巨人・精霊メギド・ラケシス! 降炎を為さねばならないというこの精霊と、ラグは戦っていくことになります。ここからの師匠を止める弟子の姿! 世界を救いに行くと言うラグに「ラグ様、待ってください」と、ラグ様が笑えないのなら、そんな方法は認めませんという、クラウの姿にグッときました。


「お礼なんていりません。
だって、私はただ……
誰よりも大切な人に
笑顔でいて欲しかっただけなんですから」
(212ページ 引用)


メギドを倒し、リンネを救ったラグ。降炎の本当の意味とは、止めたことで何が起きるのかは分かりませんが、最後の賢者として、愛弟子と一緒に大勢の人を笑顔にしていってほしいですね!


以上、ラノ感でした!