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著者 赤月カケヤ イラスト へちま

――それでも、好きだと言えない。
人付き合いが苦手な少年と幽霊少女の
ほろ苦くて、泣ける青春ラブストーリー

目次1 ▯あらすじ
2 ▯感想
3 ▯章ごとにいろいろまとめてみた

 

あらすじ

夏の終わり。人付き合いが苦手な僕の前に現れたのは、記憶喪失の幽霊、レイナだった。レイナに取り憑かれた僕は、彼女を成仏させるため、記憶を取り戻す手助けをすることになった。  けれど、天真爛漫でお節介なレイナの存在は、僕の日常を大きく変えていき、そして僕の心さえも奪ってしまった。だけどこの気持ちは絶対に伝えることはできない。レイナの死の真相と彼女の後悔を知ってしまったから……。  後悔と一途さと失われた記憶が紡ぐ、”7つ”の好きだと言えない理由。大切だからこそ、伝えられない想いがある。ほろ苦くて、ちょっぴり泣ける青春ラブストーリー。  ――それでも、好きだと言えない。

(講談社ラノベ文庫公式サイトより)

感想


人付き合いが苦手な少年と、記憶喪失な幽霊少女の青春ラブストーリー! 片想い相手に恋人がいると知ってショックを受け、トラックに轢かれそうになっていた少年・有馬悠人が、幽霊の少女に助けられて始まる、7つの好きだと言えない理由が楽しめる作品でした。

生前の記憶を持たない幽霊の少女・レイナ(仮)に救われて、取り憑かれた悠人。彼は自分にだけ見える彼女を成仏させるため、手助けをすることになります。ネットで調べた除霊方法は効かず、未練を解消させるため、遊びに行き、事故に遭った場所に行く2人。

飼い犬が逃げ出し困っていた白浜さんを助けた優斗とレイナ。白浜さんの恋人だと思っていた相手が弟だと知った悠人は、彼女からお礼にクッキーを貰うんだけど、誰かに盗まれて、トイレに捨てられ、どうしてあんなことをしたんだ、と非難されてしまうんです。

今さら主張しても、誰も信じない。下手に言い訳するよりは、素直に謝った方が傷は少ない。論理的?に考え行動する悠人に、間違っていると抱きしめてあげるレイナ。序盤はそんな、アホの子だけど包容力があるレイナと、悠人の考え方が面白かったんですよ。

白浜さんがレイナの成仏を手伝うことになり、悠人は「便所クッキー」と同級生に笑われながら、学園祭の実行委員をすることになります。友達?にも馬鹿にされ、お化け屋敷で使う道具を捨てられたりもするけれど、自分にはない発想を与えてくれるレイナによって、本音を出していくようになった悠人。

そんなレイナと一緒にいる彼の行動に周囲も変わっていくんですよね。この中盤は好みが分かれるかなって思うんだけど(鶴丸の言動は本当にムカッときます)、悠人のレイナに対する想いや、変わっていく様子が見えて、心を揺さぶられました。

そして後半。レイナに黒い線状の痣ができて、悠人は彼女のために未練を見つけ出そうとしていきます。レイナはどうして幽霊になったのか。彼女の親友の想いは? 感情的なことを言えるようになった悠人は、性格が似ていたレイナの親友にどんな言葉を告げるのか。

1章で読者にだけ明かされる重要な事実。レイナに取り憑かれ、大切な存在に変わっていき、想いを伝えられるようになった悠人の成長と、好きだと言えない理由が切なく、ラストの積み上げてきた想いに胸が一杯になる面白い1冊でした。



以上、ラノ感でした!

レーベル
講談社ラノベ文庫
ジャンル
青春もの
おすすめ度(評価)
★★★★☆
ページ数
296
発売日
2020年10月2日



章ごとにいろいろまとめてみた


(エ)ページ
プロ
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
4
一章
×
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×
×
×
×
40
二章
×
×
×
×
×
34
三章
×
×
×
×
×
×
46
四章
×
×
×
×
50
五章
×
×
×
×
×
×
48
六章
×
×
×
×
×
52
エピ
×
×
×
×
×
×
×
×
×
5
合計
279

①は有馬悠人、②はレイナ(仮)、
③は白浜美波、④は鶴丸岳平、
⑤は中条勝巳、⑥は成原椿、
⑦は右野大介、⑧は衣笠芽衣子、
⑨は赤城彩葉、⑩は稲垣龍二、
⑪は稲垣多華子です。
プロローグはプロ、
エピローグはエピにしています。
キャラは登場していて、
台詞があれば〇、なかったら×です。
(エ)はエッチな?シーンが
ある〇、ない×、微妙△です。
(管理人が思った通りに書いているので、
〇×△は多少の違いがあるかもです)