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著者 涼暮皐 イラスト あやみ

かわいい彼女が生えてきた?
灯火(ヒロイン)が放置される?
すこしふしぎな青春ストーリー第2巻!

目次1 ▯感想
2 ▯2巻まとめ

 

感想


前巻(1巻)のお話

一番大事なものを得る代わりに、二番目に大切なものを失う《星の涙》という都市伝説がある街。《氷点下男》と呼ばれている冬月伊織は、ある日、《星の涙》を持つ自称小悪魔な幼馴染の妹、双原灯火と出会う。

彼女とデートしたり、登校したりしていた伊織は、クラスメイトの遠野から「お前が付き合ってんのが姉のほうだろ」と告げられ、彼女が星の涙を使っていることに気づき始める。過去に星の涙を使い、幼馴染みの久高陽星に記憶されないようになっていた伊織。

自分自身を代償に、自分の姉を生き返らせようとしていた灯火に過去を話し、消えかけている中、与那城と仲直りをした伊織は、わたしが死ねばよかったと思っていた彼女を救い、星の涙を空へと返したのだった。


試し読みまでのお話

読モとして有名な美少女・天ケ瀬まなつと、何故か恋人同士になっていた伊織。「星の涙」の洗脳を解いた彼は、天ケ瀬とある場所に行くことになり――というのが試し読みまでのお話。


ここからは少しネタバレが含まれるので、読んでない方は注意してください。




天ケ瀬まなつ

さて今回は天ケ瀬まなつと楽しい思い出をつくりましょうな回でした!


前回237ページあたりで灯火の友達としていた天ケ瀬さんですが、今回なんとヒロインに! ハイテンションな灯火ちゃんを置き去りにして、伊織は彼女と病院に行っていました。1巻はヒロインだったはずなんですけどね…うん、灯火ってそういうことなのかな?


「ここに、友達だった奴が入院している」
(65ページ 引用)


毎週水曜日に必ず病院に来ていた伊織。だけど彼は「星の涙」の影響で友達だった誰かを認識できないでいたんです。天ケ瀬がネームプレートを読み上げても「■■■■」と聞き取れないって、ね? ひとりの会話を続けていた伊織に心が痛みますよ。


三輪こころ

「――大きさ。どのくらいなの」
「抱えきれないくらいおおきな」
「はぁ? そんなもん、さすがに砂場の中にはないって――」
「そんなぬいぐるみが欲しい、今日のわたしです」
(105ページ 引用)


「星の涙」の条件から、天ケ瀬まなつが知り合いだったことを突き止めた伊織。家にやってきた彼女と登校することになった彼は、「星の涙」の意志に逆らって、公園で少女(三輪こころ)を助けます。彼女は大人ぶってるのか、ちょっと口調が固くて。


「いっぱつせんきんなのです」「得だな、まいぞーきん」「ひらけ、こら」と間違ってるけど、ちょっと難しい言葉を使って話してくるんですよね。そんな可愛いこころちゃんのツッコミ役に回っていたのはもちろん伊織で。灯火のときといい、面白い子への対応は流石です。


退屈を壊してくれるヒーロー

さて、《パッチ―》(ぬいぐるみ)を見つけて、遠野の発言で与那城天ケ瀬と顔馴染みだったことを知った伊織は、小織から『友達のことを忘れるなんて、まったく君は途轍もなくひどいおとこだよなあ』とナナさんの伝言を聞きます。


――彼は、少なくとも私にとって、
退屈を壊してくれるヒーローだった。
(132ページ 引用)


ここからはネタバレすぎるのであまり言わないけれど、こころのドアップな挿絵が可愛かったんですよ! 目や顔がまん丸で上目遣いで見上げてくる感じがたまら――と長くなっちゃうので、ここまでにして。


一連の出来事全てが星の涙の効果ではないかと疑っていた伊織。彼が天ケ瀬との出会いを思い出し、彼女が祈ったものを本気で考え、見つけ出した答え。大切なものを失っても、自分のためにじゃなく、助けてくれた人のために、託した願いはやっぱり切なくて。


先輩、ふたりで楽しい思い出つくりましょう! 奪われたものを少しだけ取り戻してからの最後のお返しは、灯火よりヒロインでした。それにしても、小織に頭撫でられて溶けちゃってる子は誰なんでしょう…あれ?


2巻まとめ


というわけで2巻の感想・レビュー?でした。

伊織が天ケ瀬さんの恋人になっていましたね。水曜日に必ず行かなければいけない場所を思い出し、洗脳を解いた伊織。ふたりで楽しい思い出つくりましょう! と言う彼女が嘘をついている、以前から知り合いだったと思った彼は、一緒に登校して、少女を助けて。

天ケ瀬が、かつてゲーセンで出会った少年《ナツ》だったことに気づいてラスト。星の涙の影響で記憶をなくしていた彼女から、昔みたいに戻って欲しかった、と願いを告げられた伊織は、友達になってほしいと頭を下げて。二番目に大切にしているものを取り戻した天ケ瀬にキスをされていました。

天ケ瀬みなつが恋人になっていた2巻! 自分のためじゃなく、伊織のために、二番目に大切にしているものを代償にした少女の健気さ。星の涙の現象と少女たちの会話に今回も魅せられました。

最後に重大なことが明かされたけど、これからどうなるんですか!? 3巻楽しみです。


以上、ラノ感でした!