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著者 七星蛍 イラスト 万冬しま

本当の恋人になってもいいですよ?
寂しがり屋な後輩が変わりだす
カレカノ青春ラブコメ第2巻!

目次1 ▯感想
2 ▯2巻まとめ

 

感想


前巻(1巻)のお話

現役モデルの神崎琴音と付き合っていることを隠していた篠宮誠司は、彼女と文芸部室でお昼を食べたり、家でお泊りデートをしたりしていた。そんなある日、篠宮は生徒会長・波盾すみれから、文芸部が廃部の危機にさらされていると告げられる。

中学時代の後輩で文芸部員になった・姫島かぐやに、学校の掲示板を見せられ、神崎が整形しているという噂が流れていることを知った篠宮。彼は彼女が元の生活を送れるよう、噂の書き込みをした犯人を見つけて交渉し、神崎は文芸部に入部したのだった。



試し読みまでのお話

姫島から「わたしとバイトしてください」と言われて引き受けた篠宮は、神崎さんから髪をいじられて、いじり返して?――というのが試し読みまでのお話。


ここからは少しネタバレが含まれるので、読んでない方は注意してください。




二人を守るのも仕事だよ

さて今回はかぐやと月と告スぺな回でした!


バイトをしていた2人のもとに、神崎さんが変装して現れます。「――店員さん。おすすめとかあります?」なんて聞いてきて、やったり笑みに「ちゃんと接客できてたよ~」と、気づかなかった彼を追い打ちする神崎さん。知り合いに敬語は嫌ですよね…。


「もちろん、二人を守るのも仕事だよ」
(73ページ 引用)



席にやってきた姫島が神崎さんをビッチ呼ばわりしたことで、2人の会話はエスカレート! オーナーの道和さんに呼ばれた篠宮くんは、3人で遊んでくるといいと告げられて。二人を守るのも仕事だなんて、キザなこと普通は言えないですよ、オーナーさん。


ウインドウショッピング、アニメショップを楽しんだ3人。姫島がいなくなった途端、神崎さんは手繋ぎたいと言ってきて。今度は二人で行こうねとも言われて、手を繋ぎ返した篠宮くん。この少ないけれど確かにある甘さが、この作品は絶妙で良いんですよね。


告スぺ

さて、ゴールデンウイークが明けて、友達の好きな子からの告白を断った姫島は、友達に彼氏がいると言ってしまって。神崎さんは篠宮くんに、全教科満点をとったら、何でも言うことを聞いてほしいとお願いして。

世界恐慌な勉強会?も終わり、篠宮くんは『告スぺ』の作者で後輩、玉枝蓬さんから姫島と友達になりたいとお願いされます。ここからはネタバレすぎるのであまり言いませんが、同じような悩みを持つ少女に告げる天然姫のアドバイスが良かったんですよ。


「だからわたしは、
一人には、孤独には耐えられない。
間違っているとわかってても、
その選択を取るしかないんです」
(189ページ 引用)


過去にラノベを理解してくれず浮いてしまった姫島が、神崎さんに『告スぺ』を差し出され、気付いていく本当に譲れないもの。好きなものを好きと言えるようになった少女の人生を、恋人な二人の今後と共に見守っていきたいですね。


2巻まとめ


というわけで2巻の感想・レビュー?でした。

篠宮くんはGWに姫島とカフェのバイトをしていましたね。友達に彼氏がいるという嘘をついた姫島は、ラノベを差し出してきた神崎さんと友達に本音を打ち明けてラスト。篠宮くんに付き合っていることを告げられた彼女は、また文芸部にやってきていました。

ラノベ好きな後輩が本音を吐露する2巻! 好きなものに対しても立場を守るため嘘をつき続けられるのか。絹川先生の『天然姫』のエピソードとアドバイスや、誠司と琴音が先輩な一面を見せ、寂しがり屋な後輩が本音を打ち明け、居場所を見つける姿はまさに青春でした。

そんな後輩のかぐやが中心に描かれていた中でも、嫉妬に手繋ぎと、2人の皆に隠れた恋人同士な恋愛がしっかりと甘くて。今後の2人の学園生活がどう動いていくのか楽しみですね。もちろん、今回も面白かったです。


以上、ラノ感でした!