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著者 つちせ八十八 イラスト 憂姫はぐれ

スコップは世界に拡散中!?
コミカライズも連載中な
スコップファンタジー第3巻!


目次1 ▯感想
2 ▯3巻まとめ

 

感想


前巻(2巻)までのお話

氷の国に行ったリティシア一行は、氷漬けになっていた賢者・リーズフェルトを救う。国民たちも救った鉱夫は、死霊魔術師を最強の武器スコップで圧倒しオーブを入手した。順調に旅が続いていたリティシア一行は、続いて海の国に! 父を殺した誘拐犯を探すため、アランを奴隷にしようとしたルクレツィアは、アランにスコップで記憶を埋められ犯人を追及する。墓穴を掘った犯人は法廷で裁かれ、アランたちはアルティメットスコップ号で航海へと旅立つのだった。

試し読みまでのお話

航海を続けていたアランたちは、ホークマンに取り囲まれていた人魚を救います。人魚のキスとスコップによって目指すは海底神殿。そんな神殿もすぐにスコップで地上神殿にさせられ、現れた海の怪物ハイドラもアランの波動砲とカチュアのビームにより撃破したのだった。――というのが試し読みまでのお話。

ここからは少しネタバレが含まれるので、読んでない方は注意してください。



空の国のスコップ


さて今回もスコップで無双する回でした!

海の国でグリーンオーブを手に入れたアランたちは、エルフの城にスコップで階段をつくり、浮遊大陸ラゼルフォへ! そこでカチュアは、三体の悪魔と戦っていた天使さまを、スコップ波動砲(聖波動撃)で倒します。

天使さまの名前はルーシィ。『太陽のパンテオン』に仕える地上警戒担当の天使さんです。そんなルーシィ、アランをホラ吹き呼ばわりしていました。人間だったら嘘つきだけど、アランは鉱夫ですからねw もう人間やめてますよ。

「私は、私は――まさか、
スコップ助かったのですこ?」
(105ページ 引用)


地獄から助けられたルーシィの姉・ガブリエラは、邪悪に落ちかけていて。彼女を助けるため、アランは《スコップ・ライト》を使います。堕落からは逃れたけど、スコップ汚染が進行開始! リティシアと同じスコップ語を話す子が誕生しちゃいました。助けられなかった方が良かった気が…。


スコップ育成

さてアランはルーシィの天使育成を始めます。ツッコミを入れてくれるルーシィに親近感を覚えたカチュア。穢されていく彼女を落ち着かせていました。スコップがページの大半を占めてきたらさすがに笑えないですよ!? 

スキル欄がスコップで満たされる代わりに、ルーシィは階級が上昇していきます! 彼女に助けを求められたカチュアはスコップで文字を埋めるという荒業を発動して。狂気耐性が限界を超えているって大丈夫なの?

――この世界を(スコップ汚染から)救うのだ!
(139ページ 引用)


水の塔を攻略した4人は、魔法王ファルシーナをアランの歌を使って、スコップで狂わせて倒します。世界を救うことに決めたカチュア。武器はスコップ(剣)。リティシアも言ってるけど、すでに十分、スコップです。


闇の国のスコップ

さて、目的だった?パズズを倒して、天使炉から九十九人の天使をすくいあげたアランたち。残りのオーブも1つになって、次に訪れた闇の国『ダークリージョン』で、褐色少女を助けます。名前はクロノノ。反乱によって奴隷にさせられた元王女さまです。

ここからはネタバレすぎるので言わないけど、闇の国の復興を手助けすることにしたアランとスコップは無敵でしたね。スコライブで士気が高まって悪魔を駆逐していくスコップ集団。感動?シーンもあって、リティシアとカチュアがしあわせすこっぷになっていて。ほんとスコップはおかしいです!(褒め言葉)


3巻まとめ


というわけで3巻の感想・レビュー?でした。

海底神殿で人魚を救ったアランたちは、海の怪物を倒し、グリーンオーブを手に入れていましたね。浮遊大陸では天使ルーシィがスコップに穢されて、カチュアの言葉で洗脳を解いて。続いて訪れた闇の国では、クロノノ率いるスコップ軍団が王都から魔物を駆逐して解放され、リティシアは人間をやめていました。

スコップに毒された登場人物たちの狂気ある行動や、スコップに抗う人たちの無力な抵抗と、気付かないうちに汚染されている怖さ。読者さえ「スコップ」という言葉に混乱し始める、スコップ無双なファンタジーが楽しめました。今回も面白かったです。

ついに主に土を掘る道具に×がつけられてしまったスコップ用語集。
カチュアはスコップになってしまうのか、4巻も楽しみです!

以上、ラノ感でした!