目次

　1 ▯あらすじ
　2 ▯内容紹介
　3 ▯感想
　4 ▯最後に
　5 ▯章ごとにいろいろまとめてみた

▯あらすじ

遠藤正樹は嘘がわかる得意体質で、川端小百合は決して嘘をつかない少女だった。そして学校のアイドル佐倉成美は、常に嘘をふりまく少女だった。ある日、川端と佐倉の共通の友人が亡くなってしまう。事故という噂だったが川端は「彼女は殺された」と言い、佐倉も「彼女を追い詰めたのは私」とうそぶく。真相を知りたいと川端に頼まれた正樹は、その力を使い誰にも見せない佐倉の心の内を知ることになり――。願いと嘘と恋が交錯するトライアングルストーリー。
（ファミ通文庫公式サイトより）

▯内容紹介

〇登場キャラ
・遠藤正樹
本作の主人公。嘘をついているのか、ついていないのかがわかる特異体質を持つ。そのため、嘘をつく行為が嫌い。川端に、小林が殺した犯人を一緒に探すよう頼まれる。

・川端小百合
本作のヒロイン。全く嘘をつかない。そのため、クラスから少し浮いている。小林が亡くなった理由が「自殺」ではなく「他殺」だと思っていて、遠藤に一緒に犯人を探すようにお願いする。

・佐倉成美
本作のヒロイン。笑顔で明るい学校のアイドル。川端が犯人だと思っている少女。小林についてのいろいろな秘密を持っている。嘘つきで大食い。美術部に所属している。

・小林美沙
故人。川端の従姉妹で親友。美術部にも所属していて、佐倉とも知り合いだった。自動車に轢かれて亡くなったが、遺書によって自殺と判断される。川端は自殺ではないと思っており、亡くなった真実をみつけていくことになる。

〇おもしろポイント
①嘘
嘘がわかる主人公。嘘つきの佐倉。嘘をつかない川端。どうして、嘘をつくのか、嘘をつかないのか。体面を保つため、自分を保つため、それぞれいろんな理由があって。嘘がテーマとなっていて。考えさせられるものがあります。

②好きのカタチ
主人公は母親がいなくて、父親と二人暮らし。だけど、父親とあまり直接話さないんですよね。ほとんどメール。そんな主人公くん、お父さんが「自分が生きてて後悔しているんじゃないか」と思っちゃうわけですよ。物語が進むにつれて、自分が愛されていることを知っていくことになるんだけどね。小林ちゃんも川端ちゃんのことが好きだったりして。家族愛や恋愛、いろんな好きが描かれていて面白いんですよ！

③嘘で見つけるミステリー
この話は「小林の死の真相を探す」っていうミステリー作品。どうして小林が死んだのか。主人公くんの「嘘を見抜く」っていう特異体質を使って、真相を見つけていくことになる。だけど、嘘がわかっても内容はわからないから、考えたり、突然教えてくれたりして。謎が深まったり、どんどん真実がわかっていったり。どうなっていくのか、続きが気になって、ページをめくっちゃう面白さがあるんですよ！　

他にもいっぱいおもしろポイントはありますが、今回はここまで！
気になった方は、試し読みをご覧になられたり、書店さんに行って見たり買ったりしてみて下さいね。

▯感想

青春ものかと読んでみたら、まさかのミステリー。そんな急展開がまずあって。主人公とお父さんの家族愛。川端ちゃんと小林ちゃんの好き。主人公が佐倉ちゃんのことを好きになっていったり。そんな好きな想いがいっぱいあって。そこに嘘が組み込まれているストーリーは感情の揺さぶりが激しく、文章が丁寧で読みやすくて面白いんですよ！

嘘って「いい嘘」と「悪い嘘」があると思うんですよね。この作品はそれがうまく分けられていて。嘘がわかる主人公という設定を生かしつつ、ミステリーに入って。嘘を見抜いて、キャラごとに「嘘をつく理由」「つかない理由」がわかっていくのはいいですよね。信頼されてるけど、そうじゃないみたいな感じで、すごく好き。

そして、そこには人間性？　感情という部分がみえて。それが重くなり過ぎていないのが、読みやすくて、なおいいんですよね。続きが知りたくて、読んでいくと、犯人じゃないって思っていた子が犯人だといわれたり。ミステリーの醍醐味みたいなものがあって。結局、私は「誰が犯人なの！？」って最後までわからなかったけど、犯人誰なんだろって思って、考えたりしちゃうのはミステリー特有なのかな。

次に、イラスト。
川端ちゃんと佐倉ちゃん、すごく可愛い！
ラストのイラストも良かったんだけど、91ページ！　佐倉ちゃんが目を輝かせながら、大きく口を開けて、マフィンを食べようとしているイラスト！　食べようとしているだけでも可愛い。だけど、ほっぺにマフィンついているのが、いいんですよね。そんな姿を主人公は見ていて。主人公くんの表情で感情がみえて楽しかったです。

青春ミステリーが好きな方、おすすめです！

▯最後に

2巻はない…ですね。
次回作楽しみにしています！

以上、ラノ感でした！

▯章ごとにいろいろまとめてみた